さよなら大好きな人!












「先輩、もう出発だろ?」

縁側で、膝を抱え込んで、そこに顔をうずめたまま、庭を睨む君。
あーもう、ばればれ。
瞬きしたら、今にも涙がこぼれそうじゃないか。
ただただ、何を見るでもなく、ひたすら庭を睨んで。

「こへは、関係ないじゃん」

無理して言うから、声張り詰めてる。

「行かないでいいの?」

隣にどっこらしょと腰を下ろした。
はちょっとだけ顔をそらして、おれから逃げた。

「行っちゃうよ?」

行っちゃうよ?

「いいの?もう会えないかもしれないんだよ?」

もう、振り返ってくれないんじゃない?

は立ち上がって、校門へ駆けていった。
俺は、何も言わずに、その背中を見送ってた。

あー、行っちゃった。
ほんと、ばか。
あいつも、おれも。
あっは。
ほんと。












































さよなら大好きな人!




































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七松5年生のときの話。さんも同級生で、当時先輩が好きだったんですね。
多分、これの1年後の話も書くと思います;
そんときはちゃんとふたりを絡めて!


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