3年が過ぎた。
は次の正月で九つを迎える。
杭瀬村での数年の暮らしを経て、女性恐怖症は少しずつだが、確実に和らいでいった。
はじめは、女人が家の戸を開けるだけで泣き出すまでだった。
しかし最初の4ヶ月で近所の人が家に入る事に抵抗を覚えなくなった。
そして1年経つ頃に、どもりながらだが、女と話をするようになった。
次の1年で、目を合わせて、普通に話をできるようになった。
そして今は少しずつだが、体に触れられても拒む事が無くなってきた。
ここまでの年月は長かったのか短かったのかは雅之介に判断はつきかねた。
は明るい子だった。
家の事も幼いながらもきちんとこなすので、雅之介は安心してそれを任せていた。
ただ、斧は見せない。
絶対に。何があっても。
農作業にいく際も、を家に置いていくときには斧はの目の届かぬ所に隠していった。
それをの目に入れさせてほしくない事。それだけを村に申し出た。
そして歳月は順調に過ぎた。
「おー、不破、鉢屋!学園長は居られるかー?」
「ええ。大木先生、その子は誰ですか?」
「
だ。今日から学園で手伝いながら暮らす事になった」
「です。よろしく」
三郎十四歳、十三歳の春だった。
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